こちらは天心流に入門したての頃、「念願だった二本指しでいきがっていた時」に記念に撮影した写真です。
子供の頃から新選組の近藤勇に憧れていた天心先生は、居合を学びますが、一本指しで正座することや技への疑問が尽きませんでした。
そんな中、稽古に通う電車から降りた時、先代石井先生が声をかけてきたそうです。
天心先生は当時としては比較的大柄で和服を着ていきがっていた姿が目立っていたようで、前々から気になっていたそうです。
そして喫茶店で流儀の話を聞いて、実際に祐天寺で体験をしました。
七十歳ほどの小柄な老人に、自ら学んでいた居合も空手も柔道も通じなかったことに天心先生は驚き、居合を辞して天心流に入門しました。
およそ十八歳前後の頃のことです。