握力と健康の相関関係

  • 2019年3月27日
  • 2021年1月14日
  • 健康
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海洋プラスチック汚染問題

21世紀はプラスチックゴミ問題の時代です。
海洋プラスチック汚染は深刻で、2050年には海のプラスチックゴミの量が、魚の量より多くなるという試算が、2016年の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で示されました。

つい先日、CNNニュースでフィリピンで打ち上げられた鯨の体内から、なんと40kgのプラスチックが見つかったという話がありました。

●クジラの死骸から40キロ分のビニール袋、飢えと脱水で死ぬ
https://www.cnn.co.jp/world/35134408.html

動植物だけでなく、当然私たちもこの汚染サイクルに含まれます。

鯨のように、大きな固まりのプラスチックは摂取しませんが、マイクロプラスチックと呼ばれる、小さな粒状になったプラスチックを、私たちは日々気づかない内に摂取しているという事実が報告されはじめており、これも問題となっています。

世界の食塩の9割にマイクロプラスチックが含まれているという研究も出ております。

●9割の食塩からマイクロプラスチックを検出 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/101900449/

まだ健康への影響ははっきりしていませんが、先んじて手を打っておくに越したことはありません。

そんなわけで、世界中がプラスチック対策に動いています。
私たちの身近にあるファミレスなどから、ストローが消えているのにお気づきの方も多いことでしょう。
利便性には、やはり相応のリスクもあります。
問題が起こることよりも、先延ばしにする方が問題であるとはよく言うもので。
しかしこうした問題に先んじて国や企業が対策を打てるほどには、私たちは問題に敏感ではありません。
危機感より利便性を求め、実害があるまで対策を求めない。
この鈍感さは兵法としてみても問題です。

ペットボトルについて

私たちのもっとも身近なプラスチックといえばそう、ペットボトルです。

海洋プラスチック汚染の33%が飲料系、つまりペットボトルだと言われています。
ポイ捨てされたペットボトルなどが、河川などから海に流れ着きます。
日本の場合は、2016年度の清涼飲料用ペットボトル出荷本数は227億本。

●日本国内で消費されるペットボトルの本数は何本?
https://marineplastic.net/source/pet-bottles-consumption-in-japan

回収率は88.8%なので、26億本が未回収であり、その中の多数が海洋プラスチック汚染原因となっていると考えられます。
(海洋に出ずとも、地上で劣化、砕かれてやがてはマイクロプラスチックとして土壌と、やがて海洋も汚染されると考えられます。)

私が子供の頃、ペットボトルは出始めで、まだまだ瓶が主流でした。
瓶を持って行くといくらか換金出来ました。
(今もビール瓶などは換金出来ます)

当時はそもそも水を買うという概念もなく、水筒が主流であり、今のように常にペットボトルを持ち歩く文化が出るとは想像出来ませんでした。

(ちなみに江戸時代、江戸市中などでは水売りが一般的な商売でした。江戸は上下水道が整備された都市でしたが、やはり飲料に適した水を確保するのは難しかったようです。)

どこでも気軽に購入出来る反面、空きペットボトルの処理問題も深刻化しています。
家庭ゴミとしては、ラベルを貼がして蓋を外し、中を洗浄した後にこれを乾かして、さらに潰してからまとめてペットボトルゴミの日に出す。
(地域によって異なるかもしれませんが、私が住んできた、住んでいる地域の方法です)
これは中々の手間です。

よく見かけるのは洗って潰していないもの。
やはりこの潰すというのが中々に厄介で敬遠されがちなのでしょう。
最近は柔らく潰しやすいペットボトルも増えていますが、それでも根気の必要な作業です。

ペダル型のペットボトル潰し器などは便利ですが、私は使っていません。

私はペットボトルを握りつぶしています。

方法は刀を持つ上で重要な、雑巾絞りと呼ばれるものです。

握力と健康について

近年の研究で、握力と健康や寿命に密接な関連性があると判明しました。

●握力が低下すると心筋梗塞や脳卒中のリスクが上昇 握力が体力の指標に
http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2015/002950.php

これは運動を行っている人は握力も高くなる傾向があるから、健康なのだと考えられており、一口に握力増やせば長命健康!とは言えません。
しかしやはり物を掴むというのは、なにを行うにも大切なことであり、活動的な生活を支えることには繋がるのではないでしょうか。

古武術のススメ

しかし全体運動としては、やはりペットボトルを潰すだけでは不十分でしょう。

握力も鍛えられ、同時に身体を動かすといえば、そう!古武術です。

刀の重さというのは、一振りごとに異なりますが、おおよそ1kg前後と言われています。
模造刀はそれよりいくぶんか軽めです。

個人差がありますが、やはり当初はなかなか重たく感じますが、慣れるに従い軽く感じるようになります。

それは正しい持ち方に最適化されたということもありますが、単純に握力などが増強されたという側面もあります。

(ちなみに刀の重量は、バランスなど重要であり、一概に数値で捉えることは出来ません)

握力に限らずこの全身運動を続ければ、身体操作の最適化と同時に、筋力アップ効果が少なからずあります。

そして週一回程度の運動でも、実は健康効果は高いことが研究で明らかになっています。

●週に1回の運動で死亡リスクが3割減少? – 運動頻度と死亡率の関係が報告
https://news.mynavi.jp/article/20170127-a108/

天心流では「力んではいけない」、「力に頼ってはいけない」と教え、脱力の重要性を強く説きます。

しかし筋力を否定しているわけではありません
力こそパワー!筋肉こそマッスル!」として、稽古を通じて獲得する筋肉を推奨しています。

実は江戸時代から、健康のために武術を学ぶという考えは存在しておりました。
ならば、現代でも、週一回のフィットネス感覚で通う古武術が存在しても良いと私たちは考えています。
ネット界隈で古武術を嗜まれている方の中には「週一回の稽古で古武術を学んでいるなどとは言えない」「健康のための武術など武士を莫迦にしている」という偏った意見をお持ちの方も散見しますが、そうした原理主義的?発想は、少なくとも江戸期においても一般的なものではないのは事実だと文献から推測されます。

フィットネスジムに比べれば効果は劣るでしょうが、しかし日本の伝統、武士の文化を学び、そして技を学びつつ、健康増進が出来るというのは、少なからず人生を豊かに出来るものと言えます。

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