天心流兵法師家
天心流兵法 第十一世 井手 柳雪
– Ide Ryusetsu –
昭和58年、神奈川県に生まれる。
大学入学より日本の古流武術の修得を志する。
当時の天心流は縁故者のみ入門が許されていたため断られるが、一年がかりで入門を希望し、その熱意を認められ特別に入門を許される。
中村師家の元で修業に励み、天心流が門戸を開くようになり古参として指導を託される。2010年、天心流兵法 代範(師範代)を拝命。2012年、目録(傳位)を授かる。
2019年、5月1日の令和改元と同時に第十一世を継承する。
仕事と趣味の両面で豊富な国際経験があり、国際コネクションと語学力を活かし、世界規模で天心流を伝導している。
なお柳雪は中村天心師家より授かった武号である。
天心流兵法 第十世 鍬海 政雲 一心
– Kuwami Masakumo Isshin-
昭和53年、北海道に生まれる。
幼少より武道を学び、長じては指導の傍らに様々な武藝を研究する。
奇縁を得て中村師家に師事し、後に天心流兵法の修業に専念する。
長年の武術経験から、入門からすぐに指導補佐を担い、入門からわずか1年で正式に代範(師範代)に就く。
そして入門から四年を経たず、平成二十四年二月十一日付を以って修業半ばながら天心流兵法第十世を継承。
流儀の指導だけでなく、指導ノウハウの構築、流儀の普及、世界レベルで知名度を獲得する広報までをマルチにこなす。
現在、まだまだ元気な中村天心師家と共に、流儀を次代に継承すべく指導と稽古に励んでいる。
なお鍬海政雲一心は中村天心師家より授かった武号である。
天心流兵法 第九世 中村 天心
– Nakamura Tenshin –
昭和18年、東京都三鷹市に生まれる。
幼少時より柔道、空手、居合、柔術などの諸流儀を学んだ後、天心流兵法を三代に亘り継承していた第八世石井清造師家と出会う。
二本指しの上士の剣である事、また既に高齢であった石井先師の動きの精妙さ、そして技の精巧な理論に心酔し入門する。
修業の後、先師に認められ天心流兵法第九世師家を継承。
その後は石井先師の言葉に従い「兵法塾」を自宅にて開き指導を開始すると共に、大道芸を通じ日本各地を旅し、先々の土地にて古流伝承者と交流しその武藝を学び、さらに研鑽を積む。
しかし早くに妻を亡くし、育児と仕事のため指導を縁故者のみとし、体系だった指導を長く中断する。
定年退職後、門戸を開放して、縁故者以外にも天心流の指導をはじめる。
平成二十四年二月十一日、高弟の鍬海政雲に天心流兵法第十世を継承するが、現在も鍬海の指導を見守り、天心流継承を続けている。
なお天心は石井先師より授かった武号である。
天心流兵法指導陣
天心流兵法 塾頭 武井 霧月
– Takei Mugetsu –
昭和52年、神奈川県に生まれる。
幼少より日本史が好きだったことに加え、時代劇好きの父の影響で古武術へ憧憬を持つ。
21歳で他流の見学に訪れていた折、偶然居合わせた天心先生に縁を得て、入門を許される。
2007年に代範、2010年塾頭師範に任じられる。
鍬海師家による活発な広報活動が開始されるまで、天心流の支柱として流儀を支える。
現在、横浜支部で支部長を務める。
なお霧月は中村天心師家より授かった武号である。
天心流兵法 代範 滝沢 洞風
– Takizawa Dofu –
幼少より日本の文化をこよなく愛する。
武道環境に恵まれなかったため、独学で抜刀術、手裏剣術、弓術などを修業する。
國士舘大學に入学し、居合道部にて田宮流(田宮神剣流)を学び、大学二年で主将を託され、また大会にて優秀な成績を収めていく。
普段和装で生活する中、骨董市にて中村師家と出会い、誘いを受けて天心流を学び始める。
居合の修業で培った土台によって、乾いた土が水を吸収するように天心流の技法を体得する。
その技倆と共に、信頼おける人間性も評価され、2013年より新宿支部の支部長を託される。
2016年におよそ一世紀に亘って流儀では正式に授与しなかった初許を与えられ代範を補任される。
その腕前と個性的なキャラクターにより、高い知名度を獲得し、CM、パフォーマンス、モデル、講師など指導以外の面でも、多彩な活躍を見せている。
なお洞風は中村師家より授けられた武号である。
天心流兵法 代範 荒川 岸柳
– Arakawa Ganryu –
平成7年、栃木県で生まれる。
中学生の時に剣道を始めたことから剣に興味を持ち始め、後に居合道も修行。
大学進学に伴い上京し、天心流の門戸を叩く。
優れた記憶力と猛稽古により認められ、2019年に初許を授与されると共に、代範に補任される。
持ち前の観察力による鋭い指導を行う。
なお岸柳は中村師家より授けられた武号である。